男「こんな時間に何してるんだい?女の子が一人で危ないよ?この辺は最近物騒だからね。そうじゃなくても墓場の近くだ、薄気味悪いだろう?」
男「どうやら元気がないようだね、まさか君、幽霊ってこた無いだろうね?いやいや、冗談だよ、気を悪くしないでくれ。おいおい、何も泣かなくったっていいじゃないか。何?違う?ならどうして泣いているんだい?」
男「見つからない?何が見つからないっていうんだい?こんな時間じゃ見つかるものも見つからないよ。日が出るのを待ちなよ、この辺は物騒なんだ。つい最近も、殺人事件があってね、犯人はまだつかまってないらしいんだ」
男「知ってる?なら話は早いや、悪い事は言わないから、今日のところは諦めて、また明日来な。ほら、もしも、もしもだよ?俺がその殺人犯人だったらどうするんだい?」
男「おや、笑ったね。何がおかしいんだい?え?笑えないよ。なにしろ滅多刺しにされちまうってんだから。ね、お帰りよ、なんなら俺がその探し物とやらを探しといてやるからさ、なぁに、俺も探し物をしていてね。ものはついでだ」
男「何?自分じゃなきゃ見つけられない?一体、全体なんなんだいその探し物ってのは?え?なに獲物?獲物って…え?あんたが殺人事件の犯人?おいおい嘘だろ?ちょ!急に鉈なんて振り回して!危ないじゃないか!え!?本当に犯人?」
男「参ったなぁ、俺の探し者も見つかっちまったよ」
男「あんた、一昨日、殺された人間を覚えているかい?後ろからその鉈で頭かち割られた男だよ!ほら、よく思い出して。そいつなこの墓地に埋められたんだよ。どうした?急に青い顔して?ははぁ、そいつは思い出したって顔だな」
男「どうした?幽霊でもみたのかい?」
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